狂人日記

トップページに戻る 過去日記倉庫へ


 10月15日
メシを食ってる最中、渚に「世界の中心で愛を叫ぶってどんなお話なんです?」
なんて訊かれて、オーストラリアに旅行に行く話だと言ったら、隣にいた妹に
冷静につっこまれた私です。いや俺もどんな話か知らないんだけどね。

まぁそんなことはどうでもよくて、本題に移りましょう。

みなさんは果たして覚えているでしょうか、一ヶ月前に俺が長編小説を応募した
ことを。約一年かけて作り上げたその小説は現状最高の出来であり、そのため
応募する事を決心した、言わば良くも悪くも人生を左右するだろう作品です。
九月の頭に応募して、九月の末日に原稿受領しましたとのメールが届いて以来
俺は審査結果を今か今かと待っていた。

昨日、いや今日に日付が変わってから俺は新作小説の執筆に取りかかろうと
思って原稿用紙を取り出し、ペンを握る……前に、日課となっていた応募した
ところのサイトを見てみることにした。そこでは審査が終わったらネット上で
受賞者を公示してくれるのである。

審査結果発表 2004年9月審査終了分

この文字を見た瞬間、文字通り俺は固まった。まさかもう出たのか?メールで
五ヶ月以内に審査しますとあったが、一ヶ月かからず審査終了したのか?もう
目の前は薄ぼんやりとしつつ、その文字しか見えない。視線がそこにだけ集中
して、そうしてその結果を見るのをどこか恐れている。もし名前が無かったら
どうしよう、あった場合でも俺はどうなるんだろう?

考えても仕方が無い、意を決して俺は審査結果を見てみることにした。最優秀
……該当者無し。まぁ、ここはさすがにねぇ。次に優秀賞……俺の名前は無い。
くっ、まだその次の賞がある。次はそこそこの人数がいる。俺の名前はどこに
……どこに……無い?!

( Д) ゚ ゚  な、無いだとぅ!?

自信が今まで応募した作品に比べて凄まじくある作品だけに、名前がどこにも
見当たらないと言う事実は俺をひどく困惑させて、絶望の淵へと叩き込んだ。
無い……無い……あぁ、やはりまだ俺は世の中に通用しないのか……。

_| ̄|○ ああああああああああぁ……。

終わった、俺の一年は終わったのか……。もうこうなりゃ公開してもいいかも
しれん。あぁ、サイトに載せてしまおう。せめて少しでも多くの人にこの小説を
見てもらおう。ふふ、ふふふ、あっはっはっはっは。

「せ、先生、待ってください。よく考えてみてください!」

なんだよ渚、もうダメだったんだよ俺は。散々みんなに取れそうだとか自信が
あるだとか言っておいて、こうだったんだ。とんだピエロだ。あぁそうだろう。
結局俺はダメな人間だったんだ。身の程知らずもいいとこさ!

「これって、九月に応募されたやつの審査が終わったのではなく、今までに応募
された小説の審査を九月に終えた分って意味なのでは?」

……俺が意味を取り違えていると?

「そうです。これを見れば、名前が載ってる人だけで二十名くらいいますよね。
全員が名前載ったりするわけではなく、落ちている人だっているわけですよね?
でしたら結構な人数、結構な作品があるはずです。それを一ヶ月で審査したと
考えるには、ちょっと」

……確かに渚の言う通りかもしれない。よくわからないが、多分一ヶ月で大体
百作品くらいは届いてるかも知れぬ。中編から長編の作品を一ヶ月で審査して
いくのは難しいかも。いや、しかし相手もプロだ。読むのは速いだろう。あぁ
でも他の小説賞だって、結果発表まで数ヶ月かかったりしてるからなぁ。

「焦りすぎですよ、先生。確かに自信作ですぐ結果を知りたいのもわかりますが
もう少し待ってみてはいかがでしょうか。前に先生教えてくれたじゃないですか
応募しても時間かかって、忘れた頃に結果発表されると」

そうだな、お前の言う通り俺は焦り過ぎていたのかもしれない。先月応募して
今月発表だなんて、赤ペン先生じゃないんだしな。まぁ応募者には審査が終了
したらコメントシートなる批評文が送られてくるらしい。もう公示をしてると
言う事は、もし審査が終わっていれば一週間以内には届くだろう。それが届く
までは、まだわからないってことだ。

「そうですよ。もしこのままサイトに掲載しちゃったら、未発表作品じゃなく
なって、審査対象外になるとこだったかもしれませんよ」

危ない危ない、いや幾らそれにかけてるからとは言え、我を忘れてはイカン。
俺も未熟だなぁ。まぁ、つまり長くとも来年の二月くらいまでには発表される
かもしれず、それまでは大人しくしていろってことだな。

「待つことも大事です。その間に、次回作を書いていればいいんですよ♪」

そんなわけで、今月の発表では名前がありませんでした。まぁ、来年の二月か
三月までには良くも悪くも発表されるでしょう。もしかしたらその前に発表が
される可能性も大いにありうるわけです。あぁ、でも待ってるのはイヤなもの
ですよね。それが重大なことだったら、なおのこと。

毎月この頃にドキドキするのか。


 10月14日
昨日と言いますか、本日の明け方にようやく新作プロットが完成したんです。
先輩や後輩に遅筆と言われつつ、何とか今回は一ヶ月で完成。プロットにまぁ
一ヶ月もかけるなんて遅いのかもしれないが、今回は難しいテーマなので結構
細かく書いて迷わないようにしておいたんです。あぁ、ホッと一安心。あとは
これを面白く見せられるかどうかだ……。

ここから何行か真面目な事を書いたのだが、削除。やっぱり真面目な話なんて
しても面白く無い。しかし本日、ロクなことしか無かったので書く事が無いなぁ。
う〜む、困った。何を書こうかなぁ……。

困った時のエロ頼み。うむ、猥談をするのが俺らしい。

それもまぁ、本日の出来事をちょびっと絡めてお伝えしましょう。いやね本日
色々あって病院へ行ったんですよ、病院へ。あぁ、俺の体調も最近よくないが
それとは別に、ちょっと急患を病院へ運んだんですよ。

起きてすぐ病院まで車を走らせたために、メシを食ってなかった俺は喫茶店で
食うことにした。そこの喫茶店は病院の中にあるのに、そんじょそこらの店に
引けを取らない。いや、マジで美味いのよ。

カルボナーラを食おうと店員の人を呼んだら、そのねーちゃんが可愛いの何の。
おぉ、モロにタイプじゃないか。可愛いとわかれば、つい見てしまうのが男心と
ゆーもんじゃないですか、ねぇ。

いい女を見ればスケベなことを考える俺。好きになった女=えっちしたい女
ほぼ同義で見てる俺。制服姿もいいけど、やはりそうして服で素肌が覆われて
いる以上、露出した部分を探してしまう。素っ裸の時はそこまで裸に有難味を
見出せないけど、服を着てる時にはそうしたチラリズムにムラムラ悶々。

美味いカルボナーラを食いつつ、綺麗なうなじや足を見る。ストレスを感じる
生活の中で至福の一時。外出もいいもんだなぁ。食いながら働いてる姿ってか
おみ足をチラッ。後ろ向いてる時にうなじをチェキ。おぉ、ブラボー!

そこで気付いたんですが、彼女は肌色のストッキングをはいていた。世の中に
ストッキングフェチは割といそうな気がする。例えばストッキングに覆われた
足の感触がいいとか、それをビリビリに破ってしまいたいだとか、様々な性癖が
あると思うんですよね。

俺はそれを破いたりする事にさして魅力を持たない。そしてストッキング自体に
さして魅力が見出せない。はいてるより、はかない方が好みである。柄付きの
ストッキングも同じであるし、タイツなんてもっての他である。

しかし、苦手だからと言ってそこに楽しみを見出さないのは世の中を狭くして
しまうだけだ。確かにパッと見た感じは好きではないし、肌触りもそう好きな
方ではない。だが、だがそこに見えるものが全てではない。俺がストッキングで
唯一これだと思えるのは、そのスカートの中です!

ストッキングのままパンツをはかないのも、何か頼りなさそうでエロチック。
パンツをはいていても、ストッキングで薄くぼやけていて、これまたエロい。
そうしてストッキングをはいてることにより、いつも以上に匂いがムンムンと
こもる。そりゃあ女にとってみれば恥ずかしいだろうさ。その羞恥心を引き出す
ように嗅いでみるのもいいかもなぁ……ヘンタイだな、俺。

そんなことばかり考えてます。


 10月13日
しゃばららんらんら〜ら♪
  しゃばららんらんら〜ら♪
    ロボロボ♪

おおっと、いきなり失礼。ちょっと唐突にノリノリでしたね。いやね、今の歌は
明日発売のWの新曲『ロボキッス』なんですよ。それを今日買ってきたんです。
明日発売なのに何でよ、と思う方もいるかもしれませんが、CDなんかは大抵
前日に発売する事が多いんですよ。昔からののたんこと辻希美ファンの俺なら
そりゃあ買わなければならない。

そんなわけで、妹に買いに行かせました。

いや、別に羞恥プレイをしたいわけじゃないんです。そりゃちょっと恥ずかし
がってましたけどね。いやね、買い物に行ってくると言ってたので、ついでに
買ってきてくれと頼んだんですよ。俺は出る用事無かったからね。まぁ、日々
妹がいる時はWの曲をかけたりしてるから、段々覚えてきているしな。

ロボキッス自体はいかにもなアイドル曲と言うのでしょうか、ハロプロ系統の
楽曲を上手くWに乗せているって感じです。コミカルではあるけど恋の心情を
可愛らしく歌い上げている。う〜ん、癒されるなぁ。

カップリングのSEXY SNOWはより切なく、しかししっかりと内側から燃え
上がる乙女心を歌い上げている。ふとしたキッカケから恋へと変わり、それに
冷静に対応しようとしても翻弄され、一つになりたいと願っている。彼女達も
大人になってきているんだなぁと、しみじみ。

買ったばかりですのでまだまだ聞き込んだってわけではないが、やっぱり俺を
癒してくれる。Wになってから、ののたんの歌声をたくさん聞けるのは嬉しい
ものだ。ハァ━━━━━━;´Д`━━━━━━ン!!!!

一頻り悶えた後に仮眠。頭をスッキリさえ、風呂に入って飯を食う。晩メシは
カレーに味噌汁、そしてサラダである。バランスの良い食事は活力を与える。
ヘキサゴン見ながらカレー食って、いつものように一味唐辛子をザバッと振り
かけた味噌汁を飲み、かいわれ大根のサラダを食す。うむ、美味かったわ。
最後に水を飲んで終わりにしよう……うぐぅ!?

き、気管に入った?!

むせてしまいたい。しかし隣には渚がいるし、テーブルに向かってむせたなら
濡らしてしまうだろう。そうなれば怒られるの必至!だ、だったらここは気合で
無理矢理水を飲み込んで事無きを得ようじゃないか。

ゴボブボ……ゲーッホゲホゲホゲッホゲホ!!

「だ、大丈夫ですか先生?!今胸からすごい音しましたよ?!」

気管に水が入り込もうとしてるのを体が何とか拒んでいるのに、無理矢理水を
飲み込めばそりゃあむせるってもんさ。周囲に聞こえた気管と水のバトル音
こっちはもう当然ゲーッホゲホ。苦しいの何のったら、もう。

食卓で溺死なんてシャレにならん。


 10月12日
どうやら風邪気味かもしれません。と言うのも数日前から頭が痛く、咳をする
事があるんですよ。いつもより体もだるいし、あぁこりゃあ風邪かもしれんな。
確かに連日外に出ていたし、ちと色々な問題で頭を悩めていたから、家の中に
いて抵抗力の減っている体に感染したのかもしれん。考えられる要素はある。
なーんだ、これで問題解決。あとは薬飲んで寝るか。

「えっ、あの、先生、今日はもう終わりですか?」

うーん、書く事無いしなぁ。風邪の原因もわかってるし。

「……風邪ひいてるなら、何でTシャツにハーフパンツなんです?」

なんでって、ジャージだともこもこしてるし、だるい時の家着にジーンズとか
疲れるし、トレーナーとか厚ぼったくて嫌い。パジャマでもいいんだろうけど
なんかよく汗かくから、Tシャツでいいかなぁと。

「寒くないんですか、それで?」

寒いってよりは、頭が重いんだよ。寒かったら布団に入って暖かくしていれば
いいだろう、喉が痛ければトローチ舐めればいい。本格的に熱が出てこりゃあ
もうダメだーってなれば病院に行く。しかーし、頭が痛いだけでは対処方法が
あまり無いのも事実。困ったものである。

「確かに傍目からわかりにくいですし、これと言った治療法も無いかも」

まぁ、俺が風邪をひこうが別に世間は何にも困らないんで、どうでもいいけど
ねぇ。恥ずかしながら仕事してねぇし、学校も卒業してる酒呑み無職。こんな
大人になるとは十年前には欠片も思ってなかったが、世知辛い世の中じゃて。
いやまぁ、そんな生々しい愚痴はおいといて、だ。

「何か大切な事でもあるんですか?」

世の中にさして迷惑をかけないと言っても、やはり自分の生活リズムに乱れが
生じてしまうのは、あまりよろしくない。人一倍自分のペースを大事にする俺
ならば、尚の事である。体調が悪ければ酒もあまり呑めない。酒があまり飲め
なくなったら、当然執筆もさして進まない。だが進まないからと言って早々に
切り上げては、作品の完成が遅れる。作品を書かない俺など、何の価値がある
だろうか。そんなわけで無理矢理書くけど、やっぱり体力の減りが早い。

「迷うとこですが、体が資本ですからね。無理せず寝た方がいいですよ」

そうだな、渚の言う通りだよ。昨日お前にそう言われたから、きりのいいとこ
まで書いたら寝たよ。あぁ、すぐに寝たよ。そりゃあ時刻は今朝四時だったが
俺にしては早い方だ。そして今日、昼の十二時までぐっすり寝てたよ。けどな
……俺は自分で思ってる以上に体調が悪いのかもしれない。

「えっ、それってどういうことです?」

俺は昨日、執筆を終えるとすぐに寝た。あぁ、すぐに、だ。当然日々の日課で
ある一人えっちもしないで寝たんだよ。寝てる最中に、これは夢だと気付いた
俺は好きなことを、夢でしかできないことをやろうと考えた。夢を見ている時
それはあたかも現実と思うけど、よく注意すれば思い込んでいるだけで感覚が
違う事に気付く。夢で知覚できる色彩数って、違うんだよ。

「……で、夢の中でえっちなことをしてた、と?」

ご名答、賢くなったな渚。そう、夢の中でおねーちゃんとえっちをしてたんだ。
微妙に現実と違うが、やはりいい気持ちであったわい。夢だと気付いてるので
色々なシチュエーションにでき、その都度場面が飛んで……話を戻そう。夢と
言っても、完全に独立してるものではない。夢で体験している物語は現実の
自分と連動してると言っても良い。つまり、怖い夢を見たらドキドキしてるし
悲しい夢を見たら涙を流してることだってある。当然えっちな夢を見れば悶々
するわけで、悶々すれば当然ムスコだって元気に……元気に……。

_| ̄|○ ムスコは寝たままでしたぁ!


 10月11日
雨が降って寒い一日は、家でゴロゴロしてるのが賢い生き方かもしれません。
氷雨を窓から眺めつつ、暖かいスープでも飲んで物思いに耽る。う〜ん、何て
ロマンチックなんだろう。

しかーし、本日は大学の学校祭最終日。どうせ暇だし、顔でも出そうかと思い
俺は家を出た。当然のことながら、家人にすさまじく驚かれる。こんな雨の日
出かけるなんて、と……うむ、よーく俺のことがわかる意見だ。

まぁ、家にいてもラグナくらいしかやらんし、昨日また来て下さいみたいな事
言われた上、久々に外に出ておねーちゃんと接するのもいいかなぁと考えたの
ですよ。普段家にいても、また買い物に出かけても、あんなにおねーちゃんが
俺に声を掛けることなどない。売り子でも幸せな俺、安い男だ。

そんなわけで本日、またも大学に参上。後輩や先輩に挨拶などしつつ、ビール
呑んでまったり。う〜む、幸せ。家でこう昼間からおおっぴらに酒なんて呑むと
ちと問題あるからねぇ。体裁悪い。やはり、祭と言う大義名分借りないと酒を
呑む事すらビクビクしてしまう小心者。そんな自分が好きだったりする。

ビールの500mlを呑み終え、二本目に口をつけたところで後輩が俺のとこへ
やってきた。あぁそうさ、昨日と同じように女子部員が可愛らしく迫ってきて
先輩、買ってぇ♪などと言ってくる。断れないって知ってるから、ずるいわ。
来る前にしっかりメシ食ってきたし、ビールで満腹状態なのだが、まぁ一つは
食ってやらないとなぁ。俺も現役の頃は先輩相手によく売ってたし。

桐生はチャーハンを一つ獲得した。

味は悪くないどころか、かなりサービスしてくれてるので具沢山である。うむ
美味い。だが、ビールも飲んでるのでもう満腹である。もう断ろう、断る勇気
だって世の中に必要なのだ。NOと言えるジャパニーズ!

「すみませーん、そこのお兄さん、ポテト買ってくれませんかぁ?」

他のサークルのおねーちゃんが参上。俺に物を買ってと迫ってきた。しかーし
俺はもう満腹、食えるわけがない。断ろう、断ってしまえ……だが、若々しい
三人のおねーちゃんが俺に目で訴えてる、アイフルのチワワ状態で訴えてる。
少女のあどけなさをどこか残しながら、大人の魅力を抱き始めている彼女達の
期待を裏切るのは、大人の男としてやっちゃイカンでしょう!

桐生はポテトを一つ獲得した。

まぁ百円だったし、ポテトの量はそう多くないから平気だ。ビールのつまみと
して、充分有効である。つか、もういい加減食えない。いやマジで。もう次は
断固として断ろうと決意しながら、後輩とお喋り。

「せぇ〜んぱい、オムライスにハートマーク描いたんですけど、いかがです?」

……OK、後輩よ。お前らの商魂は認めよう、確かに売らないとこの後に控えて
いる打ち上げに移れないし、何より売れば売るほど打ち上げ資金が賄えるから
必死に売りたいって気持ちはよぉーっくわかるよ。しかし、しかしだな、さっき
チャーハンを食ってから三十分しか経ってないじゃないか!

無理無理、食えないって、マジで無理。大食い選手権とかじゃないし、無理を
する場面でもないでしょう、そうでしょう。あぁダメだって、そんなに可愛い声で
ねだってもダメ、迫ってもダメ、前かがみになって胸を強調してもダメダメ!
買わないよ、絶対買わないよ、買っても食えないからな!

「ありがとうございます〜」

……桐生はハートのオムライスを一つ獲得した。

気付いたら金を出していた、ただそれだけだ。いいじゃないか、後輩思いで。
いいじゃないか、美味しいんだから。そりゃ周囲の後輩や先輩から何でそこまで
するんだ?と言われたよ。あぁ、俺だってそこまでする他人を見たらバカだと
思うね、間違い無い。しかし、ここで買わずして何が桐生涼だ。周囲の期待に
要求に、キッチリ応えてやるのが男だろう。うぉおー、女に弱いスケベな男と
言う姿はもう見せた、あとはガツガツ食うだけだぜー!!

食い過ぎで腹壊しました。


 10月10日
世間では連休のようですが、毎日が休日みたいな俺には何の関係も無いもので
当然本日もごろごろしよう……と思っていたのだが、何でも今日は大学の学校祭
らしいので、行く事にする。例年この行事には多くの先輩達も参加するために
近況報告などが交わされたりもする。まぁ、先輩方はもちろん、後輩にも最近
会ってないし、呼ばれたからには出るか〜。

軽く食事をして、支度を整える。そうして出発、まっすぐ大学の方へと向かう
……かと思いきや、なすカレーさんの職場に向かう。先日は会う事ができずに
ちとガッカリしたけれど、今回は大丈夫だろう。本当は電話で連絡しておけば
確実かもしれんが、まぁそこまでする事もなかろう。

店に入ってみるが、いない。うーん、いないっぽいが休日だからか、客が結構
入ってるなぁ。こういう店におねーちゃん達って割といるんだなぁとちょっと
カルチャーショックを受けつつも、迷わずエロ漫画コーナーへと足を伸ばして
みさくらなんこつの五体ちょお満足を手に取る。そのまま、なすカレーさんを
探しながら店内をぐるりと歩き、いつしか俺はスク水が売ってるコーナーの
前に立っていた

やはり旧タイプの紺色スク水が無い。おまけにこれ、本物のスク水ではなくて
なんちゃってスク水である。水着としての機能は薄い。本来ならば金も無いし
ちゃんとしたスク水じゃないから購入を見送るけども、なすカレーさんが着た
スク水と同タイプであるので、ちと好奇心が湧き上がる。買おうか、思い切って
買ってしまおうか、買うべきだろう、買うんだ、買え!……あぁ、しかし!

「ありがとうございました〜」


……買っちゃった。隣に置いてあるのはタバコである。大きさから本当に購入
したことを信じてもらえるだろう。あぁそうだ、冷静に考えればこんなものに
金を払うのはバカだ、大バカだよ!でもな、そうしたバカも、いいんじゃあ
ないかなぁ……。(遠くを見詰めながら)

ともかく買い物を終えたので大学へと向かう。毎日通っている学生には気付き
にくいかもしれないが、久々に行くと劇的に変わってるように見える。うーん
若いおねーちゃんばかりで、ここはパラダイス!歩いていたら他のサークルの
お姉ちゃんに声を掛けられる。おほほ、俺モテモテ?!

例年と同じ場所に我がサークルは出店していた。着いたと同時に男女かまわず
部員にスク水を自慢、憐れみの眼差しをバッシバシくらうけど気にしない私。
ともなく落ち着いたところで酒でも呑んでいたら、部員が売り物を購入してと
俺のところにやってくる。しかし、俺はまだそう腹が減っていない。えぇーい
しつこい、あっちへ行けこのボケナス野郎共が!

後輩のしつこ〜い勧誘を退けて間も無く、今度は女子部員が俺のとこに来た。
目的はわかってる、売り物を買えってことだ。ちくしょう、男がダメなら女に
売らせるって、ずるいぞー!そんなことしたら買うに決まってるだろ!くそぅ
姑息な奴らだ、俺に物を売る基本がわかってやがる。

とりあえず購入、当然女子部員が作ったものを注文してる。美味さは三割増と
言ったところだろうか。男だとハーフカットである。うーん、なかなか美味い
オムライスだなぁと思って食っていたら、またも女子部員が参上。今度は酒を
持っている。買えってことか、そうなのか?

「おに〜ちゃん、お酒買って♪」

……ずるいよ、ずるいよ、本当に何もかもわかってやがる。買うに決まってる
じゃないかよぅ。もうね、正直一年生とか二年生なんてのは二十歳未満なわけ
ですから、そんな十代の女の子にねだられたら、おじちゃん買っちゃう。あぁ
そうさ、いつか女に騙されそうな桐生二十四歳である。

そんなわけで酒呑んでメシ食っていたら、他のサークルの売り子がやってきて
俺にタコヤキを勧める。正直、腹一杯だ。入らない気がするので断る。いやぁ
腹一杯だし、もう今日は結構使ったからねぇ。

「お兄さん、かっこいい♪ねぇ、買ってくれるよね♪」

今度はチャイナドレスで迫ってくる。複合技なんて、ずるい。気付いたらもう
サイフから金出していたし……おい後輩よ、弱いっすね〜とか言うな。これは
俺がジェントルマンの証である!それに人はチャイナドレスに弱いのだ。

帰宅して我に返りました。


 10月9日
他の家庭ではどうなのかわかりませんが、我が家にはハエが未だに元気なまま
見かけるんですよ。一昔前よりハエの生息数が減っている気がするが、そんな
世間の生息数など気にすることなく、我が家では元気に活動してる。

うん、すっごく邪魔!

もう十月の風が吹く北海道、当然それなりに寒い。寒ければ自然の摂理として
生物の活動は多くの場合低下する。冬が近付けば休眠活動をしたり、次世代へ
種を残して死んでいったりする。そうして暖かくなり始めた春に、また活動を
再開するものです。

しかし我が家でまだ活動中って、どういうこっちゃ。そりゃ世界的に温暖化が
進んでおり、各地で熱帯地方にいるような虫やウィルスなどが寒い地域にも進出
してきているみたいです。ニューヨークの西ナイルウィルスとか、また東京の方
にも近年マラリアを媒介する蚊が発生する可能性もあるとのこと。

それは温暖化のみならず、周囲の建築事情も関係がある。建物自体に保温
効果があったり、また下水も暖かく過ごせる場所があるらしく、そうした場所
などで越冬してるらしい。当然我が家でもそういう場所はある。

そんなわけで、今でも家の中でハエを見かける。ブンブン飛び回る姿はやはり
見たり聞いたりしていて気持ちいいものではない。特に自室で飛び回られると
不快である。昔はハエが今よりたくさんいただの、東南アジア諸国ではそんな
ハエなど気にせず〜なんてのはナンセンスである!

綺麗なものではないし、寝てる間に口や顔などを歩き回られるのはいいもので
ないので、駆除を決める事にした。相手は一匹。一匹だからと言って、決して
あなどってはいけない。そいつはまだそこそこ若いらしく、俊敏である。その
上、叩きにくい場所(枕の上とか)や見えにくい場所(タンスの裏など)に隠れる
ので、なかなか叩くチャンスが無い。

しかし、俺も昔からハエと戦ってきた男です。家族の中で最もハエを叩くのが
上手い男であると評判である……そこまで喜べないのは気のせいか。ともかく
昨日からハエ叩きを部屋に持ち込み、いつでも撃退準備完了体制であるのだ。
フフフ、壁などに止まったが貴様の最後、もう何年も昔から使っているコレで
貴様の息の根を止めてやる……。

ハエも俺の殺気を感じてるのか、なかなか叩ける場所に止まらない。止まらない
どころか、飛び回っていやがる。ぬぬぅ、この野郎……ブンブン勝手気ままに
飛び回りやがって、コラァ!!

俺は飛んでるハエを、思い切り叩いた!

風を切るハエ叩き、確かな手応え、そのまま全力で振り切ると、壁に当たった
音がした。飛んでいるハエを叩いて倒したってことは、今だかつて聞いた事が
無い。当然こいつも生きてるに違いない。油断は禁物だ。まぁ、どこに飛んで
行ったのかわからんし、死んでたら死んでいたでいい。生きていたらもう一度
叩けばいい。夜中になれば、否が応でもハエは寝る。その時を狙えば、きっと
倒せる。フフフ、フッフッフ、フハーッハッハッハ!!

そして本日、起きた時にハエはいなかった。おぉ、俺が世界初飛んでるハエを
倒した男なのか。すげぇー、俺快挙。やってやったぜ、ヒャホー。たかがハエ
ごときでここまで喜ぶのも、人間の小ささをアピールしてるようなものだけど
ともかく快挙である!ざまぁみや……ブゥ〜ン、ブゥ〜ン……えっ!?

ラウンド2、ファイトッ!!


 10月8日
昨日の日記で久々に若葉ちゃんと会って、やはり嫌いではない異性と話すのは
活力になると書きましたが、実は昨日もう一つ我が活力となるものがあったの
です。いやはや、最近さすがに書けない問題などで頭を悩ませている中でこう
言った出来事は喜ばしい。禍福はあざなえる縄のごとしとはよく言ったものと
感心してしまう。昔の人は文学的表現が上手いなぁ。

さてそれは何かと言えば、サザンの新曲なんです。いやね、昨日から始まった
時代劇の大奥で主題歌として流れ始めたんですよ。デビュー二十六年目にして
通算五十枚目のシングル『愛と欲望の日々』

曲調は和風と言いがたく、どちらかと言えばサザンらしいラテンナンバーだと
思うけれど、特筆したいのは久々に冒険心を見た気がしたのだ。前作の君こそ
スターだも夢に消えたジュリアやDOLLなどはここ数年の曲の中で、これぞ
王道だと言うポップスから少し外れた気がして満足だった。だって、いい加減
ラブポップとでも言うのか、ラブソングを明るく歌った歌が多かったので少々
食傷気味ではあった。そんなわけでジュリアやDOLLに俺は喜んだ。

今回の愛と欲望の日々は詩も江戸大奥や日本社会を描きつつも淫猥さをどこか
チラリと見せているが、やはり曲調が良いのだ。そうした世界を的確に、かつ
効果的に曲に乗せている、非常にかっこいい曲である。

また、桑田の声が今回ものすごく良い。何と言うか、十年前の声が戻った気が
する。良い意味でしゃがれた声が戻ってきており、それが曲を魅力的なものに
している。またトヨタのCM曲はカップリングとして収録されるらしいけれども
こっちはいつも通りのバラードである。ただ、これも声が澄んでいているため
喉の調子がいいのではないかと思う。来月末発売だけど、期待できるなぁ。

まぁ、まだ全部聴いていないけど今から心が躍る。大好きなバンドだけに新曲
発表されれば、俺の中でパワーがみなぎる

そんなわけで昨日、酒を飲みながら夜中にもかかわらず歌う。ノリノリだぜ。
歌って気分が上々、当然酒も進むぜ。先日手に入ったらくようと言うキノコの
ピリ辛醤油漬けが肴。うぇ〜い、気分がいいぜ。

本日、秋の十月にしてはやたら暑い札幌。まぁ暑いと言ってもそこは秋なので
そこそこ涼しいのかもしれない。けれど、俺は寝る時に窓やドアを閉めて寝て
いるのだ。つまり、部屋は密室。まぁ窓開けてたらうるさいし、ドア開けても
うるさい上に、寝てる姿ってそう見られていいもんでもないしね。

北海道の住宅のほとんどが、冬仕様なので断熱材などが壁に入っている。故に
一度篭った熱が逃げにくいんですよ。夜から朝にかけては寒いけれど、段々と
日が昇り暖かくなれば、密閉した部屋に熱がこもって……。

_| ̄|○ 頭ぐわんぐわ〜ん。


 10月7日
ここ二日更新が無かったのは、飲み歩いていたり旅行に行っていたわけじゃあ
ないんです。大変な事態に陥っていたんですよ!

それは二日前の十月五日、ラグナがメンテだったのでたまにはエロゲレビュー
でも更新しようと、チマチマ書いていたんですよ。やったからには書き残して
まだやってない人の手助けになるかもしれないし、またすげぇ暇な人の時間潰し
にもなるだろう。

でも、三つくらいで疲れて、かつラグナのメンテも終わったのでアップをして
プレイしようと思い、アップしようとしたら……できん。あれれ〜、どうして
アップできないんだろう。何故パスが違いますって出るんだ!?

実はこのパスなんて覚えておらず、アップローダーに記憶してあったのを俺は
ずっと使っていた。そんなわけで、大慌て。う〜ん、もしかしたらサーバーの
ジオシティーズの問題かも?うーむ、どうなってるのやら……。

ジオのサイトを見てみると、どうやら十月五日から仕様変更したらしく、前の
パスやIDなどを変更しなければならないとのこと。それどころか、アドレス
だって変更する必要があるとか無いとか……。な、なんだとぅ。大ピンチ!

パスもIDも忘れてしまってる俺。パスを教えてもらうにはメールアドレスを
教えなければならない。しかし、俺はプロパイダを変えたため、以前のメール
アドレスを使えない。メールアドレスを変更するためにはパスワードの入力を
しなければならない。あぁ、八方塞。なんてこったぁ!

一応二つとも忘れた方のためと案内がされていて、俺はダメで元々とばかりに
住所氏名などをメールに記載して送ったが、いつ返信されるかわかったもので
ない。明日来るか、年明けてから来るか、それとも来ないか。う〜ん。

とりあえず待ってみることにしてみた。まぁどうせ毎日変化の無い俺だ。そう
面白い事は無いだろう。それに水曜日の十月六日はケンドーと若葉ちゃんとで
メシを食いに行くし。いや〜、楽しんでくるか〜。

と思ったら、仕事が終わらず中止に!

なんてこった、まぁ仕事だから仕方無い。う〜ん、こういう面白い事態に限り
更新できないとは、ちと勿体無いなぁと妙な芸人根性がメラリと燃え上がる。
う〜む、来場者も変わらず来てくれるし、このまま更新しないのは申し訳無い
なぁ。ただ、アップできないので新アドレスを掲示板でしか報告できん。

どこの誰が見てるかわからず、全員に通告できぬ。サイトは見るけど掲示板を
見ないって人は多いだろう。う〜ん、困った。待つべきか、それとも思い切って
アドレスを変えてしまうべきか……。

そして本日、やはりいつまで更新停止するかわからないのは来訪者に失礼だと
思い、思い切ってサーバーを変えて、アドレスを変更してみた。サイトの名前は
変更しないので、いつか気付いてくれるだろう。ずーっと更新停止していたら
掲示板見るかもしれないし、見ないならそれまでだ。

……とまぁ、これが70%の理由である。やっぱり30%は変更ってのは多少
愛着あるものなので、なかなか踏ん切りがつかなかった。ところが本日、昨日
メシを食いに行けなかった挨拶からか、ケンドーと若葉ちゃんが来た。ほほぅ
若葉ちゃんと会うのは久々だ。やはりこうして異性と会って話すと、パワーの
ようなものが体の奥からみなぎってくる。うっし、やるか!

今後ともよろしくお願いします。


 10月4日
本日も何も無い平和な一日。のんべんだらりとラグナに興じる俺。あぁ、本来
ならば月曜日だからバイトでも探すべく、バイト雑誌でも買ってきて頭を捻り
電話の一本緊張しつつかけるべきなのだが、どうにも受かる気がしない。うん
こういうのは今月の審査結果発表されてから探そうっと。

そんなわけでラグナをプレイしていたら、メールが着信。俺にメールとは結構
珍しいなぁ、なんて思って見てみたら、ケンドーからである。今回は電話じゃ
なくてメールかぁ。あの手この手で誘ってくるな。どれどれ。

「今から行ってもいいかな」

別に機嫌も悪くない上に、どうせラグナしかすることがない。来てもいいよと
返信してから幾らかした後、ケンドーがやってきた。どうも今日は仕事ももう
いいとのことで、またも雑談しにきたとのこと。飲み物でも出しつつ、雑談。
彼に以前このサイトを教えたので、それについてなど話し合う。先日エロゲー
買ったことなどを話てみる。ふたなりものなんだよね〜。

「おっ、何かそれよさそうじゃね」

まさか食いつくとは思わなかった。今度から徐々に染めていこう、うん。まぁ
それからも猥談に実生活の事、趣味や将来など様々な事を話し合う。こういう
話は嫌いではない。っと、時間もそろそろ押し迫ってきた。ケンドーも職場に
戻らなければないらしい。そうか、そろそろ帰るのか。

「あのさぁ、まだ話し足り無いし、仕事終わったらメシ食いに行こうか」

野郎二人でメシときたか!

何で男二人でメシなのだろうか、う〜む。まぁメシおごってくれると言うから
行ってもいいか。行くところはびっくりドンキー。ハンバーグが先日からもう
食べたくて仕方なかったので都合がいい。よし、仕事が終わったら連絡くれ。
待ってるよーん。

七時半過ぎ、仕事を終えたケンドーが我が家にやってきた。俺が車を出してメシ
食いに行く。メシ時だったけれど、待つことも無く座り、美味いハンバーグを
頬張る。あぁ人生の幸福。ここでも猥談から真面目な話まで幅広く話す。ふと
話は水曜日の事についてへと移る。

いやね、実は水曜日にケンドーと若葉ちゃんでメシを食いに行く事になってて
そこでどこに行こうかって事を話してたんですよ。本当は酒でも飲んで楽しく
過ごすのが一番なのだが、二人共、特に若葉ちゃんがお疲れモードらしいので
メシを食うだけにしようと。ふむ、まぁそういうことならわかったわい。それじゃ
どこにしようか。回転寿司はあまり話せないよなぁ、ネタを選別するのに集中
してしまい、会話どころではない。ハンバーグは今日食った。どこがいいのか
なぁ。この辺りで女の子が好きそうなのって、何だろ?

「焼き鳥とかどうだ。そういうのなら話もできるだろう」

ほぅ、焼き鳥か。でもお前ら飲めないんだろ、次の日も仕事があるから。まぁ
悪いけど俺だけでも飲ませてもらおうかな。

「いやそれがさぁ、俺ら迎えに来て欲しいんだよね。車出せそうになくて」

いいよ、車出すくらいなら……って、じゃあ飲めないじゃんか、俺!!

「悪いけど、飲まないでくれるか。ウーロン茶とかで、どう?」

……ケンドーと僕は今年会うまでに、実に八年間の隔たりがあったと言っても
過言ではない。高校一年生で同じクラスになってから、一緒ではなかったので
互いに知らない事も多い。八年の歳月は色々と人を変える。昔から俺はスケベ
であった。だが、昔はそれほど酒を飲んでいなかった!

しかーし、今は違う。毎日酒が無ければ生きていけない。酒を見ると、理性が
弱まり、一度飲めば歯止めが利かない。焼き鳥屋で酒を飲むなと言うのは俺に
とって、裸のねーちゃんが俺を囲んで誘惑してるのを我慢するのと同義だ!

ともかくその日どうなるか未定のまま、ケンドーを家に送り届けた。帰宅して
妹と渚に俺が焼き鳥屋で酒を飲まずにいられるかと訊いたとこ、二人共即答で
無理だと言った。よく俺をわかってるやつらだ。うーん、食うものを変えるか
二人は徒歩でそこまで来てもらうしかないな。例え友人だろうが、女だろうが
俺の酒欲の前では意味をなさない。

女よりも酒を優先する男です。


 10月3日
暑かったのもつい先日まで、まだ暑い日があるかな〜と思っていたのに、ふと
気付けば日中以外は寒い時間が多くなってきた。ちょっと前までは夜コーヒー
とか酒を飲んでいても暑くて汗がタラタラ、上着を脱いで上半身裸になっても
平気だった。ドアとか開けっ放し、日中だと窓も開けるぜ!

しかーし、最近じゃ段々と冬将軍が準備を始めているのか、寒い日が多いなぁ
なんて思うようになってきた。部屋を開けっ放しだと寒い、窓開けてたら寒い
半袖パジャマだとちょっと寒い、うーん寒い。

「先生だけですよ、そんな夏みたいな格好。扇風機片付けてもいいですよね」

確かに扇風機はそろそろ片付けてもいいかなとは思ってた。ただ、半袖はまだ
いいじゃないか。長袖着ても、半袖にまくってしまうんだ。何となく二の腕の下に
布が巻きつくのが嫌い。首周りもピッタリしてるとイライラ。

言われてみれば、家人の寝巻きなどもう長袖だ。それどころか、日中の格好も
長袖や二枚重ねが目立つ。家の中でTシャツで過ごしてるのは俺くらいのもの
である。外に出る時もまだTシャツの上に半袖の上着を重ねるだけ。

こういうのって、外に出るとハッキリするもんですよね。先日、婆さんを駅に
迎えに行った時、ついでにスーパーで買い物をすることになった。当然半袖の
俺はそれでも平気だったのだが、なんか周囲の人々みんな長袖。それどころか
ジャンバーまで着ている。半袖スタイルの俺に対して、この時期の夜にお前は
何て格好してるんだ?そんな視線をビシバシ、いや〜ん。

まぁ、外に出るならば上着など着込めばいいんですが、家の中は今が一番困る
時期である。と言うのも、半袖で寒い時期になってきたために、夜部屋にいると
寒いのだ。もう少し寒くなれば、暖房を点ける。しかし今、暖房を点けるのは
さすがに早い。うーん、困った。

ちなみにこの日記を書いてる最中、半袖パジャマの上にガウンを着ているのだ。
時刻は午後十一時。えぇ、ガウンの袖はまくって半袖状態。それでもしっかり
体温を保たれているから、まだ大丈夫である。

ただ、夜から朝、いや昼間では外気がどんどん寒くなるので、当然部屋の中も
寒くなる。俺が寝ようとする午前五時頃は、結構寒いのである。

大抵五時頃になると、酔いも回っているし疲れてきてるので眠くなるけれども
日課として一人えっちがある。今はエロゲを新しく買ったので当然やりたい。
新たな刺激があるから執筆意欲も増えてるし、また執筆が一段落した後の俺の
ご褒美と考えている。俺なりのバランスである。

昔から一人えっちをやる時に、俺は上着を脱ぐ。と言うのも、ムスコに上着が
かかると邪魔だし、先走り汁で汚れるかもしれんからねぇ。あと気合、気合!
よっしゃー、これからやるぜー!!

先述した通り、この時間帯が一番寒い。暑い夏の日や暖房入れられる冬ならば
ともかく、中途半端に寒い時期は我慢しなければならない。あぁ〜、寒い〜。
しかしアッサリ終わるのももったいない。ムスコも我慢、俺も寒さに我慢!

この時期は風邪をひきやすい。


 10月2日
今更俺が書くことでもなく世界中で書かれているでしょうが、イチローが長年
破られなかったメジャー安打数の記録を更新しました。近年春になれば親父と
今年は幾らイチローはヒットを打つかなどと話し、シーズンが始まると今日も
打ったなぁ〜、などと彼の一挙手一投足に注目してるものです。

その中でも今年六月、七月からの活躍は目覚しく、ストだの何だのとゴタゴタ
している日本プロ野球などほとんど見ることも少なくなり、気付けば毎日彼が
ヒットを打ったかどうか、歴史を塗り替えたかどうか気にするようになった。
記録の更新は我事のように見守っていたりしたものだ。

そして本日の記録更新。いや〜、感動したね。世界中と言っても決して過言で
ないくらいの注目の中での更新。並外れた技術、精神力。野球人としては当然
だが、人としてもすごい。重圧に弱い俺には憧れすらある。

偉人が記録を達成し、更新している頃、俺は腹痛で唸ってた

うぅ〜ん、うぅ〜ん、腹が痛い。肛門括約筋が決壊気味だ。何か変な物食った
覚えは無いんだけどなぁ。えーっと、昨日の晩飯はごはんに味噌汁、ビントロ
刺身にポテトサラダ。今日食ったのは……何だっけ?あぁ、そうだ、腹痛いと
言ったのでゴハン少量、暖かいソバ少し、ポテトサラダにほうれん草の御浸し
それに味噌汁とフルーツ牛乳。うーん、特に変な物食ってないよなぁ。

となると昨日外出した疲労だろうか。確かに久々に外出して、買い物など色々な
場所を歩き回ったためか?俺は偏平足なので、長時間歩くのが非常に辛いの。
そうして疲れたとこで汗とかかいて、雑菌を吸収したのかも?!うーん、日々
家にいるから抵抗力が無くなってるのかもしれんなぁ。

それとも審査結果が今月発表されるであろう重圧からだろうか?万が一大賞を
取るかもしれないし、またかすりもしないかもしれない。小心者故に、今から
心が過敏に反応してるかもしれん。幾つになっても変わらぬ心。

はたまた新作小説のプロットが難航してるから、そのストレスかも。これまで
俺が書いてきた方法とは多少違った作りにしようとしてるので、それがやはり
難しくて、どう書けば面白くなるかわからず、うぅ〜ん。酒だ、酒だー。酒を
持ってこーい、じゃんじゃん持ってこーい!エロゲーで気分転換じゃあ!

そんなことを色々考えていたのだが、新たな原因と思われるものがわかった。
それはこの日記を書いてる最中、俺の部屋の西側の壁がドンドーンと壁を殴る
音がしたのです。壁を殴る、なんのこっちゃ?そう思う読者は多数でしょう。
まぁちょっと聞いてくださいよ。

俺の部屋は二階にあるんです。そして、西側の壁は外壁である。えぇ、西側に
部屋も廊下も無いのです。それじゃあ聞き違いで俺の部屋の下、一階から誰か
物音をさせたと思うでしょうが、俺の部屋の下は仏壇ある仏間である

誰か不審者がいたのかということも無い。少々特殊な場所であるため、そんな
人が来る事は少なく、また屋根に登って俺の部屋の西壁を叩いたのかもと言う
可能性も無い。西壁には屋根が無く、行けないようになってるのだ。

風も無く、また外から物理的にぶつかった音とは違う。明らかに壁を数発殴った
音なのである。それも今回が初めてではなく、もうずっと昔から何度も起こる
摩訶不思議な現象である。……悪霊、もしかして心霊現象?!

ギャー、MMRを呼べ、瀬戸内寂聴を呼べ、陰陽師だ、御払いだ、祈祷だ、もう
たーたーりーじゃー!!そうか、悪霊が俺の腹を痛めてるのだな。このヤロー!
霊ならもっと大人しくしてれ!出てくるなら美人の霊にして、俺の股間を優しく
激しく艶かしく弄って触って嬲って絡めて吸って……イヤッハー!!

大人しく胃薬飲むか。


 10月1日
欲しくなったもの、やりたくなったことには並々ならぬ情熱と意欲が湧き立つ
俺です。普段ほとんどの物事に無関心で、どちらかに肩入れする事も無く割と
中立主義の俺だが、一度火が点けば爆発的なパワーを見せる。それが小説など
勉学に結び付けば良い成績を、女性関係に結び付けばファッションから体型と
目覚しい力を発揮してきます。

ただそれが全て健全な方向へ進む事は無く、それが怒りに結び付いては猛烈な
憎悪と共に恐ろしい考えを起こしたり、嫉妬に結び付けば気が狂いそうな程に
なることもある。言わば極端なのである。その爆発的な力が今回、また俺の中
から目覚めたのである……。

本日はどうしても欲しいエロゲの発売日。しかし現在働いてもいなければ貯金
などもスズメの涙なの。ちょっとしたヘソクリはあるけれど、それを使うといざと
言う時に困るかもしれん。冷静に考えれば我慢すべきだが、点火しかかってる
欲求に身悶える。危ういバランス上での天秤。我慢すべきだ、しかし俺はもう
買い……あぁ、ダメだダメだダメダメー!!

「先生、今日はちょっと秋冬物のお洋服買いに中心部に行ってきますね」

……渚、待て。俺も行く、俺も行くぞ!覚悟完了だッ!

些細な一言、だが俺の天秤のバランスを崩すには充分だった。急いで支度して
渚と共に札幌の中心部へ行く。自発的に中心部へ行くのが家人に非常に驚かれ
ついでに服でも買ってこいと金を渡される。う〜ん……俺ってそんなにやばい
人間なのかなぁ。ちょっと考えてしまった昼下がり。

まず札幌駅に降り立った俺はとりあえず近くの電気屋へと向かう。渚には何も
伝えていないので、パソコン関連の商品を買うと思ってるみたいだ。間違って
いない。ともかくソフトコーナーへと歩を進める。アダルトコーナーの文字が
見えたのだろう、少し呆れ顔の渚。俺は一人そこに入って行く。そうしてその
平積みコーナーの前に立ち……あった、あったぞ!

ふたなり♪ミルクセーぇキだぁ!!

あぁ、もう何も言わなくていい。突っ込みはイラン。一つ言っておくが、俺は
ホモでなければショタでもない。リアルとゲームでは趣向が違うのかもしれん
だろうし、そうした倒錯的な世界をゲームだけでも垣間見、体験したいのだと
思うのです……あぁ、言い訳も面倒だ。先に進もう。

すっかり呆れ顔の渚の機嫌を回復すべく、洋服を買いに行く。最初は若者達が
集まるビルへ入る。別に俺もまだ若いので入っても違和感は無いだろうけれど
……何だろう、このオーラは。若いファッショナブルのおねーちゃん店員とか
アゴヒゲ生やしたストリート系っぽいにーちゃん店員に場違いだと言われてる
気がしてならぬ。うーん、落ち着かん。渚の買い物を済ませると、すぐに出て
俺のは別の店で買うことにする。こういうのに恐ろしさを感じてる俺は普通で
無いのかなぁ。みなさんどうなんでしょ?

ともかく今度は狸小路へと向かった。狸小路は札幌は大通りとススキノの間に
ある商店街である。そこでよく服を買う店へ入る……前に、ふとネット上にて
お世話になってるなすカレーさんのとこへ向かおうと決める。前から行こうと
言ってたが、なかなか機会が無かった。うんじゃあ、この機会にGO!

彼が働いてる職場へ向かう。いるかなー、いたら何て挨拶しようかな。やはり
わかりやすく狂人の檻の桐生です、かな。そうドキドキして入店したけれども
パッと見た感じ、いなさそうである。特徴などは知ってるので、見逃す事など
ないのだが……いない。うーむ、いないものは仕方が無い。しかし折角来たの
だから、なすカレーさんも着たと言うスク水でも買うか。どれどれ

_| ̄|○ 紺の旧タイプがなーい!!

なんてこった、新タイプはあまり好きじゃないんだ。折角買うなら旧タイプが
いいのにー。なんてガッカリしてたら渚に見破られ、それが先生の洋服ですか
などと皮肉を言われ、退店。今度はあればいいなぁ〜。

その後、普通の秋冬物の洋服を購入し、タコヤキ食ってから帰宅。久々に外出
したため、結構疲れたな。さーて、それよりも目的の物だ。開封し、こっそりと
ガッツポーズを決めたとこで、ふと気付いた。

この箱、どうしよう……?

俺の部屋には整頓されてるけれど、それなりにそういうものがある。だがまぁ
タイトルが水泳教室だの、トワイライトシアターだのナチュラルだのだったら
タイトル見ただけでは内容がわからぬ。家人も裸のねーちゃんの載ってる絵や
着れるメイド服、スク水などは何も言わぬ。エロ本だって勝手に整理されてる
事もあれば、SMだの何だのと特殊な性癖があることも知られてるかも。

しかーし、今回はふたなりである。タイトルまんまエロ用語だ。ふたなりって
ものを簡単に説明すれば、女の人に男性器がついてることである。本当は女の
人のみでなく色々あるのだが、エロゲーやエロ漫画などにおいてはこれが大体
正解である。うーん、家人がふたなりなんてもの知らないと思うけど、しかし
後半のミルクセーぇキってのでバレるし、パッケージの裏を見ればアウトだ。
可愛い男の子のミルクも云々と書いてる。あぁん、どうしよー!

しかし後悔は全くしてない!