いつものように渚がパソコンを使い終えてから、また俺がパソコンを使い始め
たんですよ。と言ってもサイト巡回はある程度やっていましたし、チャットも
大体みんな寝始める時間だったので、今日は久々にゲームでもやろうかと思い
立ったんですよ。
で、何のエロゲーをしようかとしばしパソコンの前で酒を呑んで考えていたら
急に画面がチラついたんですよ。
最初は気のせいかと思ったんですけど、次第にテレビが異常電波を受信した
みたいにザザザザザザザザ〜と黒い線が何本もスクロールし始めたので
慌てて電源を切り、再起動。
だが再起動してみてもやはり謎の現象は続いたまま。もしやウィルスがまだ
巣くっていたのかと思いながら、怖くなって就寝。
起きてビールを呑みながらオンラインスキャンをかけてみることに。最近は
エロ画像を集めたせいか、妙にスキャンに時間がかかる。まぁ、ここは焦らず
気長に待つことに。
スキャンが終わると検索結果を見てみることに。えっと、結果は……。
検索結果：０件
あ、あれ？え、ウィルスじゃないの？じゃあ昨日のアレは何だったんだろう？
まさかウィルスチェックにひっかかっていないだけで、実は隠れているのか？
結局は発症するまでわからないのかよぉ……。
考えてもわからないので、結局放置しておくことに。あぁ、どっと疲れた。
腹が減った。そういえばメシ食っていなかったな。えっと、メシメシ……。
おーい、渚ー……って、買い物行くって昨日言ってたな。っち、丁度誰も
いないのかよ。得意のチャーハンは昨日だかに食ったしなぁ。手間のかかる
ものはイヤだし……そうだ、ラザニアがあったんだ。
そんなわけで冷凍ラザニアを解凍することに。オーブントースターに入れるだけ
なので簡単です。１５分もすればアツアツのラザニアの完成です。
でもラザニアもそうなんですが、アルミホイル等の容器に入った食べ物って端を
ほじくると何とも言えない不快な味がしますよね。あの鉄の鋭い味が口の中を
じわ〜っと広がっていく感覚。ひぃ〜、イヤだイヤだ。
思い出したらまたあの味が……。
大抵そういう犬は野良犬だったので、適当に家に迷い込んできた犬を捕まえて
飼っていたんですが、最近は保健所の努力の賜物によって野良犬を見なくなった
ために飼っていなかったんですよ。
まぁ、飼っていた犬は野良犬で、しかもメシは残飯。ですが残飯と言っても
結構いいもの食わせていましたし、散歩なんて敷地内を放していたために運動
不足になることもありませんでした。
そんなわけで犬がここ数年いなかったために家族の誰もが寂しがっていました。
犬が苦手な俺でさえ、物足りなさを感じていました。
で、昨日からまた犬が加わったわけですが、やはり怖いです。子犬のくせに
デカイし、爺さんが檻から出すものだから飛びかかられるし、噛まれるし……。
もう犬はいいで
「先生、嘘をついちゃダメですよ！」
す……って、渚。折角シメようと思ってたのに邪魔するなよ。それに嘘って
なんだよ。人聞きの悪いことを言うな。
「私、見ていたんですよ」
み、見ていたって何をだ？
「先生、ゴハン食べてからビール呑みながらずっとシロと遊んでいたじゃない
ですか。手を差し出して噛まれて舐められながら嬉しそうにニコニコしていた
じゃないですか。飛びつかれたらギュッと抱きしめてあげていたじゃないですか」
うっ、そ、それは……。
「どうしてそんなこと言うんです？子供だって嫌いと言いながらも
遊びに来る子達を誰よりも可愛がっているじゃないですか」
いやぁ、俺は本当に犬が怖いし、子供も嫌いなんだよ。でもね、何故か知らない
けど、妙に好かれるんだよ。犬は怖い。でも好かれる。好いてくるやつは無下に
できない。だがやっぱり犬は怖い。
「でも、あと十数年は一緒なんですよ。早く慣れて下さいね」
早く克服しないとなぁ。
部室に入ると「桐生さん、メイド服買ったんですか？」とさっそく言われたので
水戸黄門が印籠を出すように、財布からレシートを。そこにちゃんと
メイド ９２４０円
と書かれてあるのを確認した部員からは失笑が起こり、落胆と憐れみが激しく
込められた目を向けられましたが、気にしません。それどころか、この勇者の
功績（メイド服買った、着た）をネット環境の無い部員にもふれまわりました。
部員からふれたのは桐生さんの頭だろうと思われたのは君と僕だけの秘密です。
帰宅する前に後輩（無論、男）とメシを食いに行くことに。今日はお茶漬け。
いや、昨日どっちの料理ショーを見て無性にお茶漬けが食いたくなったもので
専門店に行ってきたんですよ。決して金が無かったわけじゃないんですよ。別に
ケチったとか、そういうわけじゃないんですよ。ちゃんと後輩の分も奢りました
から。（二人合計６８０円……財布に２０００円しかなかった。よかったよぉ）
味に満足、腹も膨れたところで帰宅。すっかり薄暗くなっています。自転車を
車庫に入れようとしたら、我が家の爺さんが妙にニコニコしているんですよ。
玄関では母親もニコニコ。少し気持ち悪く思いながら何があったのかと訊くと
「家族が増えたの」
……、
…………はぁ？
え、家族って何ですか？増えた？病人がたくさんいる我が家では減る確率の方が
遥かに多いと思っていたのに、増えた？
まさか妹か弟が？！
それとも養子？！
はたまたメイド？！
ドキドキしながら家に入った途端、
「ワンッ！」
うぉ、犬だ、白い犬だ。高そうな犬だ。……もしかして、この犬が家族？
訊いてみると、どうやら前々から爺さんが犬が欲しい欲しいと言っていたので
仕方なく爺さんがコツコツ貯めた貯金で犬を買ったとの事。だが、どう見ても
一万や二万で買えるような犬ではなさそうです。値段は明かしてくれません
でしたが、恐らく１０万は軽く越えている様子です。
犬なんかにこんなに金かけるなんて、もったいない、と母親に言ったところ
あんただってメイド服買ったでしょと言われてしまい、言葉を失いました。
種類はサモエドとか言う日本スピッツの元になった犬らしく、室内犬です。まぁ
高級そうなこの犬を外で放置していたら危ないかも。我が家の外は危険だらけ
ですし、生後二ヶ月（それでも結構でかい）ですから。
だが、ここで問題が。実は俺、幼い頃に犬に何度も追いかけられて以来、犬が
すごく苦手なんですよ。ですから触るにしても恐る恐る。ちょっとじゃれられ
たり、吼えられたりすると、もうビクビクもんです。
そんな俺をよそに母や爺さん、親父はもう溺愛状態です。ここで少しまとめて
みましょう。
・爺さん：買ってきた本人。すごく犬が大好き。
・婆さん：嫌いではない。世話が大変と言いながら、可愛がっている。
・親父 ：大好き。幼い頃から犬好きで、訓練学校通学歴すらある。
・母さん：昔は猫好きも、今はすっかり犬好きに。
・妹 ：大好き。犬の種類など、かなり精通している。
・渚 ：動物なら何でも好きだが、犬はかなり上位に位置するほど好き。
……犬嫌いはどうやら俺だけらしいです。何だか疎外感が漂うんですけど。
で、その犬。名前がまだないので、名前はどうするんだ？「おい」とか「お前」
とかだと倦怠期の夫婦みたいだから何とかしようぜと言った途端、
「白いから、シロでいいんじゃない」
婆さんの発言に家族は素直に賛同。ってか、白くなかったらクロとかポチとか
名付けていたに違いありません。どうやら我が家は揃いも揃って（俺除外）犬が
好きなくせに、世話好きなくせに、
名前はどうでもいいらしいです。
俺はそんな趣味ないんだってば（涙
昨日着てみたのは、ほら、単なる好奇心からですよ。ちょっと洒落で「着られる
かなぁ、こんな小さい服」と思って冗談で着てみただけなんですよ。で、俺と
しては「あはは、やっぱり無理だよなぁ」って笑うつもりだったんですよ。
なのに、なのに……フル装備できちゃったんだもん。
上が着れた時、マジで驚きましたよ。うわっ、入ったんだって。で、上だけ着て
いるのも何なので、とりあえず下（ミニスカート）もはいてみようと思いズボンを
脱いでスカートをはき始める俺。
実はその日、友人が来る前にウェストを計ってみたんですよ。メシ食ったあと
どれだけ太ったのかなぁと思って。計ってみたら何と８６ｃｍ。信じたくない
数字です。高校の時は６８ｃｍだったのになぁ。酒の呑み過ぎだ。
まぁ、そんなわけで８６ｃｍもあったらさすがにスカートは無理だろうと思って
いたんですよ。幾らフリーサイズだと書かれていても、これは……、
はけちゃったんですよ。フル装備完成ですよ。
もうこうなったら最後までと思い、ホワイトプリム（頭のやつ）も装着。すぐ
鏡で我が身を確認。
そこに映っていたのは、１８０ｃｍヒゲ面男の不気味なメイド姿。
自分自身がとてつもなくイヤに思えました。だって笑えないんですよ、あまりに
不気味過ぎて。もうね、リアクション取れなかったんですよ。テレビにあの姿で
出たら放送事故ですよ。
やはり好奇心でも男は（少なくとも俺は）メイド服なんて着てはいけない。
あれは女性が着るものだ。
ってなわけで渚と妹に交渉を図ることに。まずは妹から着せようと思い、交渉を
してみると、快くＯＫと。言ってみるもんです。だが今日は家庭教師のバイトの
あとに泊りに行くとのことで、残念ながら今日妹は無理。
ならば渚だ。ってなわけで、着せました。普段メイド服を着こなしている渚なら
これだって大丈夫だろうと思っていましたが、見てみると少々安っぽい生地と
ミニスカートのため、新人風俗嬢みたいに見えるんですよ。
しかし渚がそんな風に見えるなんて、ちょっと信じられません。きっと何か
別な要因があるはずなのでは？何故いつものメイド服ならそんなことは全然
思わないのに、これを着たら……。
……。
…………。
………………わかった、思い出した。
このメイド服、どこかで見たことがあるなと薄々感じていたんですよ。そして
ついさっきようやく思い出しました。
前にメイドコスプレのヘルスに行った時、そこの風俗嬢が着ていたやつです。
まさかこんな形で再会するなんて、思ってもいませんでしたよ。あの時は無論
偽メイドがこのメイド服を、今は本物のメイドが風俗店で着られていたメイド
服を着ている……。あぁ、奇妙な関係。奇妙な偶然。
ドンキホーテ、恐るべし。
思い起こせば４月２８日に初めて近所のドンキホーテに行き、出会い、必ず手に
入れてやると熱く固く誓ったあの瞬間。あれから実に二ヶ月かかりました。
そしてその間、俺は手に入れるためにコツコツと小金を貯めてきました。何度も
この貯金を酒代に費やそうかと考えたことか。友人の呑みの誘いを時折断り、その
度に何故行かないのかと文句を言われても、俺は耐えてきた。そうして俺は目標
金額の８８００円を貯めました。
今日は久々に友人が我が家に来るとのこと。起床し、メシを食い終わってから
俺は「漢の買い物」に付き合えと言い、友人をすぐに呼び寄せました。こいつは
長い付き合いの一人なので、何も訳を訊かず、ただ「わかった」と。
友人が我が家に到着すると、とりあえず一服。そして幾らかの時が過ぎると
どちらからともなく「行こうか」と。そうして出発。漢の旅立ちです。
車内に流れるのはモーニング娘。の歌声。窓の外には自転車に乗って帰路に
つく女子高生達。いつもなら「あぁ、あのサドルになりたいなぁ」とか「あの
フトモモ、ふくらはぎ、いいなぁ」なんて思うところですが、今日はこれから
戦場に向かうため、あまりそんなことは考えません。頭の中には昨日聴いた
ワルキューレの騎行が流れます。
ドンキホーテに到着した俺達はさっそく店内に入ることに。店内はやはり雑然と
しており、入店二度目の俺としてはどこに何があるのかわからない。だがまぁ
すぐに見つかったからと言って、ガツガツ慌てて商品を取るとメイドフェチの
ように思われてしまうので、ゆっくりと店内を巡回。
レジを発見し、念願のメイド服を発見。値段を見ると８８００円。形状も色も
前に確認したのと一緒。そしてもう一度そこを離れて、レジまでのルートを確認
してから、ようやく目標を捕獲。
これが、この感触がそうなのかぁ！
手に取るとズンズンと王者の行進。すれ違う人に臆することなく、オドオドする
ことなくレジへ一直線。手に持っているものがメイド服だということを周囲に
感じさせずにレジへ差し出す俺。
精算が済み、一応レシートをもらおうとしたら店員さんが打ち間違えたらしく
慌てて謝りながら、
「領収書お書きしますか？」
りょ、領収書？！あの、この店では例えばＴシャツ買っても普通に領収書を
頼まずとも書くような店なんですか？なんでさっきの客には何も言わなかった
のに、俺だけ領収書を書きますかと訊くんですか？
どうやら俺達のことをＡＶ関係の人だと思っていたみたいです。まぁ、男二人
（俺はヒゲ生やしている）でメイド服を平然と買う姿はそう見られてもあまり
不思議ではないのでしょう。
なので買い物が終わると「経費じゃ落してくれないよなぁ」なんて冗談を店員
さんの前で言いながら帰宅。ようやく手に入れた宝物。俺のメイド服。渚のは
やはり本物ですから生地も何もかも違いますが、この安っぽさが気に入りました。
広げてみると、やはりスカートが短い。エプロンも少し小さい。だが、それでも
充分。買えたという満足感が広がります。まぁ、胴体部分にゴムが入っている
のが不満ですが、よしとしましょう。
で、マジマジと見ていたら、そういえばこれってフリーサイズって書かれている
じゃないかと気付き、ある考えが。そう、それはもちろん、
「……着てみようか」
だがこんなに小さいのだから着れるはずがないと考え、洒落で袖を通してみたら
何と意外にも着れるじゃないですか。丈は小さいものの、着れましたよ。ってか
着ましたよ、スカートも。
着ていると恥ずかしく、何だかエッチな気分になってきたので脱ぎ、今度は
友人に着せることに。……やはり着れました。ってか、前々から使用済みの
メイド服が欲しい欲しいと騒いでいましたが、まさか男の使用済みになるとは
思ってもいませんでした。
まぁ、後日渚や妹にも着せてみようと本気で考えています。
今日はもうこれだけで満足。あぁ、よかった。いい一日だったなぁと感慨に
耽っていたら、あることを思い出しました。そう言えば今日から桑田佳祐の
ドームツアーのチケット当選確認日。地元札幌で見れればいいなぁ、当たって
いたらいいなぁと思い、確認の電話を。
ドキドキ……
ドキドキドキドキ…………
ドキドキドキドキドキドキ………………
「おめでとうございます、お客様は当選しました」
ま、マジですか？！いいんですか、札幌ドームでのライブ。
今日は最高の一日です！
最近は新曲が発売されるのはほとんど発売公表日の前日。そう、明日が待ちに
待った桑田佳祐の新曲「東京」の発売日なんですが、実際の発売日は今日なの
ですよ。
行ってみると店頭にしっかりと並んでいるじゃないですか。だがあまりガツガツ
したようにして買うのは何となく恥ずかしいので、その他のＣＤもちらほらと
興味ありげに見ながら、別にファンでも何でもない素振りで「東京」を手に取り
レジへ。心の中では狂喜乱舞です。
落ち着いた動作で金を払うと、ＣＤと一緒にポスターがついてきたんですよ。
え、こんな特典のお知らせなんてどこかに書いてあったかなぁと思っていると
店員さんが先着１００名様に差し上げているんですよと。
やったよ、やったよ「桑っ」！
気分良く学校へ。そして部室で「東京」を聴くと体が痺れました。あぁ、待ち
望んでいた快感。アルバムが楽しみだなぁ〜。
と、ここまでは狂人桐生。いわば普通の俺です。
しかし今日の俺は違います。己を内部から磨き、一層優雅になろうと努力する
ジェントル桐生です。爽やかモテ系サイト管理人としての俺です。エロ大好き
お酒大好きアル中男ではないのです。
爽やかモテ系管理人はクラシックコンサートなんかに行ったりするのですよ。
そう、今日はワイマール州立歌劇場管弦楽団のコンサートに行ってきたんです。
何故突然ですって？そりゃ、俺だってクラシックくらいは聞きますよ。ほとんど
詳しくありませんが、嫌いではありません。だからと言って８０００円の席で
率先してみようなんてことはありません。
いやね、この前卒論担当の教授が学校割引で８０００円の席が５００円に割引き
されるから行かないかと誘われたんですよ。５００円でコンサートに行けるの
ならば是非とばかりにチケット入手。そして今日に至ったわけなんです。
そんなわけで入場。何やら紳士淑女、音楽に興味ありそうな女学生達がたくさん
います。エセクラシック好きの俺は何やら場違いな雰囲気プンプンです。だって
彼らからは優雅な匂いが、俺は酒の匂いが。（まだ呑んでいませんでしたが）
だが俺にはヒゲがある。それで何とかダンディーで優雅な雰囲気を与えられる
だろうと勝手に思い込みながら着席。そして開演。
さっきもいいましたが俺はクラシックは好きでも詳しくは無い。ましてや曲名
なんて知りません。だもんで何を演奏しているのかわからず、全部が聞いたこと
ないような曲に聞こえてきます。
ど、どれが「皇帝」？どれが「ローエングリン」？あ、あれ……？？
会場の薄暗さと相俟って、前半はうつらうつらと半分寝ながら聴いていました。
途中でジャーンとか音が大きくなったりするものの、ゆるやかな曲調は眠くなり
ます。ましてや来る前にメシ食ってきたんだし。
ようやく休憩に入ると眠気覚ましにコーヒーでも飲もうかと会場内のカフェへ。
どーれ、後半はコーヒー飲んで眠気覚まして……４００円？！
高い、高いです。しかもカップコーヒー。仕方が無いので５００円握り、
「すみません、ビール下さい」
ビール呑んでようやく本調子になり、後半の「ワルキューレの騎行」や「タン
ホイザー」を楽しんで聴くことができました。やはり酒の力は偉大です。
帰宅するとまた普段の俺に。そう、「東京」を聴くことに。うーん、やはり俺は
クラシックなんかよりもこっちの方が好きだなぁ。無理はいかんよな。
あと二ヶ月は聴き続けます！
「ジンギンスカン一人前タダ券」
いきなり渡されたので驚きながらもその訳を訊くと、何やら病院で知り合った
人がそこの焼肉店の店長らしく、もらったとのこと。さすが病院で顔が広いだけ
あって、こういう時には妙な人脈の広さが役に立ちます。
思えばジンギスカン（ラム肉＝羊肉の焼肉）なんて考えてみれば最近食ってない
です。ってか、昨日冷シャブの豚肉食って食中りを起こしたので、リベンジ的な
意味合いもあり、是非食ってみたい。なもんで快く受け取りました。
学校へ行き、さっそく有志を集めることに。
だが、何故か興味を示すものの、食いつきが悪いです。金が無いだとか、今日は
用事が入っているだとか、なかなか集まりません。まぁ、タダ券も三枚なので
やたらに人数を集められないことが影響したんでしょう。
それにタダ券と言っても一人前。普通焼肉屋に言ったら四皿は食うでしょう。
それにビール二杯。それ故、貧乏学生には焼肉は高価で行きにくいです。
結局、後輩を無理矢理二人みつくろってススキノへ繰り出すことへ。あまり
呑むタイプの人達ではないですが、とにかく俺は今日行きたかった。今日行って
肉を食いたかった。理由は無い。
そこへ行くのは初めてだったので、タダ券に記載されている住所と店名だけを
頼りに出発。ここでもない、ここでもない……。
……ん、ここか？
……
…………
………………
え、マジでここ？！
ススキノの端の通りの奥まった路地にある薄暗い（ってか電気は点いてなかった）
焼肉屋。どう見返してみても住所も店名も合ってます。間違いありません。
でもね、幾らススキノによく繰り出して呑む俺でも、こんないかにも危なさ
そうな店には足を踏み入れられません。マジで怖いです。
俺は後輩二人と顔を見合わせました。そう、取るべき行動はすでに決定されて
います。
店を代えよう。
そんなわけでいつのも行き付けの呑み屋へ。いやぁ、やはり落ち着きます。勝手が
ききます。そんなわけでいい気分で酔い、何とか今回の呑み会は無事終了。
でも、でもね。
やっぱり、やっちゃったの。
寝過ごしちゃった（涙
そんなことをやっているから治らないんだ、せめて節酒しろだなんてありがたい
お言葉を各所からいただきますが、それができるなら胃カメラ呑みません。
いやぁ、一応酒を呑むってことはもう外せないので、それ以外の面では結構体に
気を遣っているんですよ、これでも。メシなんて３０回以上は噛んで食べますし
消化にいいものを食うことがほとんど。栄養のバランスを考えながら不足分は
栄養剤飲んだり……いかん、また薬だ。と、とにかく自分では一応なりとも気を
遣っているんですよぉ。
とか何とか言いながら、昼間はビール呑みながら初めてケンタッキーの韓国風
ツイスター（コチュジャン風味）を食べました。ジャンクフードなんであまり
体にいいとは言えないでしょうが、中にレタスが入っているのでよしとします。
いや、これ前から食ってみたかったんですよ。ピリ辛くらいの食べ物って好きな
上に前に食った普通のツイスターが結構美味くて、それでねぇ。それに以前後輩が
目の前で美味そうに食っていたので……。
で、買ってきました。韓国風ツイスターのみを。いや、ビールが切れたんで外に
出たついでにケンタッキーに寄ったんですよ。普段ならそんな食いたいものが
あるって理由だけじゃ外に出ません。やはり酒の力は偉大です。
帰ってくるとすぐに包装を破ります。あぁ、さぞや辛いことでしょう。だって
コチュジャンですよ。あれ、ＣＭで見たらドロ〜ッとかけているじゃないですか。
あんなにかけたら物凄く辛いはずです。ビールのセットよし。
ドキドキしながら思いきってガブリ。
……
…………
………………あれ？
全然辛くない。
おかしいんですよ。全然辛くないんです。普通のツイスターと何も味が変わら
ないんですよ。だって中を見ても赤いソースがないんですよ。どこをどう見ても
コチュジャンがないんですよ。
考えられるのは、普通のツイスターを間違って韓国風ツイスターの包装用紙で
包んでしまったか、コチュジャン入れ忘れたか、こういう味なのか。
コチュジャン入れ忘れたとは思いたくありません。もしそうだとしたらマジで
怒りに行きます。こういう味だとしたら……大ハズレです。
だが前に後輩が食っている時にその味を尋ねたら「辛い」と言っていたんです。
こんな辛さも何もない味にそんなこと言うはずがありません。
一体、何なんだろう？
そう不信に思うのと、辛くないってことを不満に思いながら食っていると、いつの
間にかもう食い終わりそうじゃないですか。ちぇ〜、結局何だったんだろうと
最後の一口を食った瞬間、
辛〜い！
何じゃこりゃ。今まで全く辛くも何ともなかったのに、突然食い終えた途端に
コリアパワー大爆発。うわっ、辛い。ビール呑まなきゃ……。
一体ケンタッキーはどんな魔法を使ったんでしょうか。最後の一口に全ての
辛さをどうやって凝縮させたんでしょうか。ってか、そんな魔法使わないで
最初から終わりまで均等に辛くしてくれよ。
ともかく食い終わり、ゴミを捨てていたら不意にある仮説が頭に浮かびました。
ツイスターの中にはレタスや肉が入っている。そしてそれは出来立てて暖かい
状態で包装された。コチュジャンとは言わば辛し赤味噌みたいなもの。それは
きっとレタスや肉から出た水分を多く吸い取り、溶けて、全て下に流れたんだ。
縦にして食べるから、おのずと最後の一口の部分に溶けたコチュジャンが全て
溜まって……だから最後だけ辛かった。そういうわけだ。
俺って頭いい！
とにかく今日も薬を呑んで十秒もしないうちにビールを呑みながら部屋にこもり
ぼけーっと知り合いのサイトを巡回したり、ブロック崩したりしていたんですが
さすがに毎日やっているので飽きてきました。いや、新しい出会いを求めようと
フラフラさまようものの、なかなか俺が面白いと思えるようなサイトに出会え
なくてねぇ。
ラグナロクをやろうと思っても、何やら初期化されるらしいのでやる気なし。
昼からエロゲーする気にはなかなかなれない。執筆は夜じゃないと気分が全然
乗らない。卒論のプロット作成なんて家でやる気しません。
だが何もしないのは非常に無駄。普段みんな何をやって過ごしているんだろう
かと、すごく疑問です。寝る？読書？ゲーム？ビデオ？……ん、ビデオ？！
そうだ、まほろまてぃっくのビデオでも見よう。
だが、ビデオをただ見るのも何だか不毛だ。何かビデオを見ている時間に並行
してできることはないだろうか？
……
…………
………………
そうだ、ついでにエロ画像も集めよう！
これならビデオを見ている時間に画像をダウンロードするだけなのでビデオに
集中でき、かつダウンロードの待ち時間にイライラしなくても済みます。おぉ
我ながら名案だ。時間を巧く使いこなせるエリートビジネスマンみたいだ。
そんなわけでパソコンを起動。昨日途中まで落したエロ画像群をダウンロード
しながら、まほろまてぃっくを鑑賞。
うぅ、いい話だ。まほろさん可哀想だよぉ。涙が溢れてきた……あ、一枚落ちた。
さて、次はこの画像にしよう……あぁ、悲しい過去を一人で背負わないでくれ。
そんな辛いことがあっても、ひたむきに生きる君の姿勢が……よしよし、やっと
落ちたな。次はコレにしよう……あぁ〜、まほろさ〜ん！（マジ泣き
そんなわけでアニメ見て本気でボロボロ泣きながら傍らでエロ画像を収集する
２１歳モラトリアム大学生、桐生。まほろまてぃっくを三時間見ながら集めた
画像の枚数、厳選して２４枚。消費したビール、一リットル（５００ｍｌ缶二本）。
何と効率的な時間の使い方でしょうか。
仮にこれを単一でやったとしましょう。俺、ビールは苦手なので一リットル呑む
のに、チビチビ呑んで二時間。画像を厳選して２４枚集めてダウンロードする
のに、いつもなら五時間（今回はたまたま大漁だった）。まほろまてぃっくの
ビデオの鑑賞時間は三時間。単一でやれば何と十時間ですよ。でも、並行すれば
三時間。七時間も得したんですよ。
得をしたからと言ってただ満足するだけでは愚かなこと。できる男、桐生はその
七時間の使い道を考えます。うーん、七時間かぁ。一日のうちのどの七時間にも
よるなぁ。朝だと寝ている、昼だとエロ画像収集やブロック崩しや昼寝、夜だと
サイト巡りや執筆。今日は昼間の七時間を得したわけだから、昼にすることに
七時間も多く使えるわけだ。
昼間、普段はビデオ見ないし、読書したら眠くなるし、何もエロ画像集めたり
ブロック崩すばかりじゃ能がないし……そうだ、オナニーしよう。夜は執筆して
そのまま寝ることが多いから、昼にやればいいんだ。って、待て。
七時間もできないよぉ。
体力の低下が著しくてねぇ。情けないです（涙
いつも呑みなれている酒なのに、こんなに美味く感じたのは久々です。本当に
昨日は浴びるように呑みました。冷奴と一緒に食って美味〜い。酒だけで呑ん
でも充分美味〜い。
そして今朝。
「……吐きそう」
あれ、おかしいですよ。何で昨日苦しい思いして胃カメラ呑んだのに、こんなに
具合が悪いんですか。胃カメラ呑んだはずなのに、いつも通り腹は痛い、吐きそう
頭はフラフラ、体はだるい……。
とりあえず雨も降っていたので学校へ行くのを中止。折角昨日のことをネタに
しようかと思っていたのに、全部パァです。おとなしく吐きそうになりながら
メシを食い終え、薬をビールを呑み始める俺。
「先生、お薬をお酒で呑んじゃダメです！」
む、渚か。いいだろ、どうせすぐに呑むんだったんだ。変わらないってば。
「それでもダメです。そんなことしているから治らないんですよ」
大丈夫だって、昨日胃カメラ呑んだんだから。
「先生、胃カメラは中を見るだけですよ。呑んだからと言って
治るわけじゃないんですよ」
……
…………
………………そうだよなぁ。
昨日はただどれくらいひどいかを見ただけのこと。治すには薬呑まないとなら
ないんですよね。ってことは昨日バカ呑みしたせいでまた悪化したの？
そんなわけで腹の痛みは治まりません。仕方なくアルコールで痛みを麻痺させる
ためにイヤイヤながらビールを呑みます。あー、医者に止められているんだが
呑まないと腹痛いんだよなぁ。ん〜、冷たくて美味……じゃなくて苦い苦い。
良薬口苦しってこのことだよなぁ。あ、なくなったからもう一本薬を呑むか。
「先生、痛み止めのお薬はちゃんと病院からもらったじゃないですか」
なんて声など聞こえません。そこに酒がある。だから呑むんです。
実は俺、酒がキライなんですよ。見ているとイライラするんです。で、早く目の
前から無くそうと思って呑むんです。で、なかったらなかったで終生のライバルが
いなくなったような寂しさを感じて、また買って、また呑んで……。
人生日々是戦いだぁ！
「そんなことしているから胃カメラ呑むんですよ」
起きてから水が呑めないというのはなかなか辛いものです。俺は起きるとすぐに
コップ三杯の麦茶を呑んでから一日が始まるんですが、……呑めない。家族の
人達はこれみよがしに水やら味噌汁やらを飲んでいるんですよ。いたわりも何も
あったもんじゃねぇ。
なんてやさぐれた状態で病院へ。病院に到着するとすぐに胃カメラの準備が始まり
ました。まず喉を麻痺させるシロップを呑まされます。薬だろうが何だろうが関係
ありません。何かが呑める。それが嬉しくて一気呑み。甘〜い。
それを呑み終わると次は口の中に違うシロップ状の飲み物を入れられました。
これは口の中を麻痺させる薬なので呑むなと言いつけられました。まぁ、そんな
こと言われなくても、こんなドロッとして苦いもの呑む気にはなれません。
それを十分間程口の中に溜めておくんですが、ビリビリ痺れてきて結構辛い。
呑んだらダメなんですが、口や喉が痺れるために呑みそうになるんですよ。
何とか十分経って、その薬を吐き出すことを許可され、洗面器へダラ〜ッと。
えっと、もう一度言っておきます。この薬は苦くてドロッとしていて、おまけに
ちょっと白っぽかった。
口の中に射精されたみたいで、切なさ大爆発（涙
半泣きになる暇もなく、次は喉にシュッとまた麻酔薬。これが苦いの何のって
思わずむせてしまい、もう一度。もう喉や口には感覚がほとんどありません。
つばを呑み込むと吐きそうになります（巧く食道に入らないので）。
で、ようやくベッドに寝かされる俺。するといきなり服を捲り上げられ、医者が
ローションを体にたっぷりとたらし、塗りたくるじゃないですか。こ、こんな
とこで風俗気分？あぁ、ヌルヌルして塗り広げられるのが気持ちいい。ちょっと
冷たいのがたまらない。あぁ、これやばいって。
なんて気分でエコーの検査終了。休む間もなく胃カメラの用意が始まります。
まず胃の動きを止めるために薬（ブスコバン）を注射。続いて痛くないように
違う薬（ホリゾン）を注射。注射は全然平気なので気になりません。
そしてようやくカメラ投入。最初はほんの少し苦しかったものの、人が言う程
苦しくありませんでした。もう大腸カメラなんかより全然楽。すぐに苦しみが
終わると俺は気になってモニターを見ます。
俺の胃、綺麗じゃないか……。
綺麗なサーモンピンクです。あー、何だよ健康じゃないか……なんて思っていたら
医者が説明を始めてきます。
「ここが胃の終わりなんだけど、ほら、ポリープがあるでしょ」
ぐはぁ、本当だ。ぼこっとしたものがある。
「で、ここ。胃の中央だね。ちょっと切れてるよね。わかる？」
かすかに切れて血が滲んでる……。
「んー、潰瘍はないんだけど、ほれ、ここ見て」
ん、どれどれ……うっ、何じゃこりゃ？！
「胃の入り口なんだけど、真っ白にただれてるでしょ。これはひどいね」
綺麗なサーモンピンクの俺の胃。入り口は真っ白でボロボロでした。
何とか胃カメラが終了。診断結果を待つまで別室の寝台で寝ることに。いやぁ
この痛み止め（ホリゾン）は打つとボーっとするんですよ。ですから３０分程
ベッドでうつらうつら。
気持ちよく寝ていると看護婦さんに起こされ、ようやく診断結果の発表です。
ドキドキしながら何を言われるのかなぁと。だってこんなに毎日ゲロゲロ吐いて
いたり、腹痛かったりしているんですよ。何も無いわけないじゃないですか。
どうせ同じ痛みなら立派な病名の方が納得いくじゃないですか。
さて、運命の発表タイム（ドラムロールスタート）
……
…………
………………
診断結果：逆流性胃炎
原因：呑み過ぎ
ぐはぁ、やっぱりそうか。
医者に酒は控えるようにとキツク言われ、薬をもらって病院を後に。治療費が
昨日今日で１万２千円かかって少し泣けました。カメラ飲むと高いんですねぇ。
帰宅する前に酒屋へ。ビール三リットル買ってから帰宅。そして呑む。
美味〜い♪
酒がこんなに美味いものだとはと改めて気付きました。おかげですぐにビールは
なくなってしまいました。んー、呑み過ぎが原因で病院通ったのに、快気（？）
祝いだと一人でこんなに呑んでは何にもなりません。
無論そのため家族に怒られまくり。大バカ扱いです。まぁ、そうでしょうな。
でもね、美味いの。酒が美味いのよ。
本当に酒が美味いの〜。
大体いつも酒呑む時は肴を用意しないんですよ。ええ、呑んだらメシ食えない
ものですから。でもたまには何か消化のよいものをつまみながら、きゅーっと
呑みたくなるものなんです。で、昨日の肴はとろろに生卵を落したやつ。
用意してもらったはいいものの、昨日はちと学校で呑んだために酔いが回って
いたんですよ。で、帰宅してから呑もうにも酒が入らない。酒が呑めなければ
肴は意味無し。ですから酒が呑めるようになるまでしばらく肴を放置していたん
ですよ。大体二時間くらい。
ようやく呑めるようになり、醤油をたらしてとろろを食することに。あー、酒が
美味い。とろろも……。
……あれ、何だこの生卵？
何て言うんですかね、いつもならとろろの味を殺さない程の味なんですよ。でも
これは非常に味が強い。目玉焼きの黄身の味がする。ちゅーか、硫黄の味が
少し混じっています。幾ら醤油をかけてもとても濃い卵味。
だが今更渚に作り直させるのは面倒だろうと考え、そのまま何も言わずに結局
完食。んー、これはきっといつもとは違う卵だったんだ。高級な卵だったから
濃厚な味がしたんだ。特選素材だったんだ。
そして起床。同時に凄まじい腹痛、下痢、嘔吐、不快感。ですが毎朝こんな感じ
なので、とりたてて気にすることも無く朝メシに。そこで初めて昨日の卵の味を
話すことに。
「昨日のとろろの卵、変わった味がしたんだけど、卵変えた？」
「いいえ、いつものですよ」
「おかしいなぁ。目玉焼きの黄身みたいな、硫黄の味がしたんだけど……」
「それ、腐っていたんですよ。絶対に」
え、特選素材じゃなかったの？えぇ、じゃああの味は単に部屋が暑かったから
腐っただけの味だったの？あれ、じゃあもしかして今の俺、食中毒？
そんなわけで家族みんなにバカにされました。まぁ、一応この機会に病院にでも
行って、検査してもらい、ついでに胃カメラの予約でもしてこいとキツク言われ
病院へ。案の定体温もいつもより高かったので、きっと食中毒だと俺的認定。で
診察を受けることに。
医者に昨日の卵のことを話して診察してもらった結果、何でも無いと。それより
毎日下痢したり朝メシ吐いたりしていることの方が大事らしく、やはり胃カメラ
呑むことに決定しました。
「で、いつ呑むんですか？」
「ん、明日朝の九時半にでも呑んでもらおうか」
え、明日？それも朝早くから？
いや、胃カメラ呑む前日は夜の九時以降メシ食ったり、何か呑んだり、タバコを
吸ったりするのはダメなんですよ。そうなると今日の晩酌は無し？！
無論、当日検査を受ける前も飲食してはダメです。
ならばと病院から帰るとひたすら酒を呑みまくる。あぁ、でも憂鬱だ。何がって
決まっているじゃないですか。明日最初に口に入れるものはメシでも水でもないん
ですよ。
胃カメラなんですよ（涙
そんなわけで授業をサボってサッカー観戦。部員も結構集まってテレビに釘付け。
他の部室でもどこもテレビをつけてはサッカー見ていました。
結局、日本はトルコに負けてしまいましたが、そんな敗因やら何やらをここで
書く気にはなりません。サッカー専門サイトに行った方が遥かにいいでしょう。
俺は普通に日本が負けると部員数名で酒を呑み始めました。
いや、勝っても負けても呑むつもりの酒だったんですが、負けた酒は何だか腹が
立つ。だけど酒が呑めればどうでもいい。結局俺はただ酒が呑みたいだけ。しかも
この酒は後輩がただで手に入れてきた酒（三リットルの日本酒）。いや、店で
呑むよりも遥かに安上がり。ってかタダだし。
店で呑まなければ金をあまり使わない。金をあまり使わなければ貯金が増える。
貯金が増えればメイド服が買える。おお、すばらしい。ちなみにメイド服貯金は
７０００円。あと２０００円あればドンキホーテのは買えます。
メイド服はもうすぐに買えます。ならばその後は何を買おうか。スクール水着は
決定だとしても、その後……。巫女服は高いし、チャイナドレスは何だか普通。
セーラー服は妹のがあるし、ブルマは萌えるものの貯金するまでのものかと。
ナースは萌えないし、シスターはあまり好きじゃない。うーん、こう考えてみると
なかなかメイド服やスクール水着に次ぐ候補が無い。
無いなら無いでいいじゃないかとも思うものの、それでは味気ないです。人生は
余計な楽しみがあるからこそ楽しいのです。決められた道をただ進むのは結果的に
間違いはないのかもしれませんが、たった一度の人生。小さな冒険で結構日常は
変わります。ってか、大きな冒険は俺もあまりしたくありません。
この場合の小さな冒険はメイド服とかを買うこと。どこが冒険なんだと言う人が
いるかもしれませんが、あまり買うような服ではないのでドキドキするでしょう？
そう、中学生とかの時にエロ本買ったみたいに。
んなわけでメイド服を買ったら新しい冒険が必要になります。人生ドキドキが
必要です。では、どうやってドキドキを手に入れましょうか。恋するのが一番
手っ取り早いですけど、それは無理。タンスの側でキック練習するのも結構
ドキドキしますが、それは何だか違うような気がします。
うーん、何がいいんだろうか……。
……。
…………。
………………そうだ、昼間にオナニーしてみよう。
これならば金はかかりませんし、簡単にドキドキできます。家にいる時ならば
家人の行動や訪問客にドキドキ。外にいれば周囲の人々の動向にドキドキ。あぁ
見られるかもしれない。俺の最もプライベートな姿を見られちゃう……。
バレたら全てが終わりです。
いつもはそんな当日になっても書いていなかったなんてことはなかったんですよ。
大体締切日の一週間前くらいには完成していました。が、今回はあまり学校に
行ってなかったせいで、締切日を忘れていたんです。
昨日、おもらしビデオ観る暇があるんだったら真面目に書いていればよかった
なんて考えつつ電車に揺られて学校へ。その電車の中で目の前の女の子が突然
おもらししないかなぁ、なんて念じていたんですが失敗。どうやら俺にはその
手の能力は無いみたいです。
学校に着くなり、部室で執筆開始。その前に後輩にエロロリＤＶＤを貸す。受け
渡しが済んだらいよいよ執筆開始。今回は時間が無いので、原稿用紙で草稿を
書かずに、いきなりワープロに打ち込むことに。原稿用紙から書かないと調子
出ない上に、学校なので呑めない。呑めないと文章が浮かばない〜。
ワープロの前で悪戦苦闘。他の人達はほぼ原稿を出し終えている。刻々と過ぎて
いく時間。脳裏に浮かぶのは小説のネタではなく昨日呑みにいかなければよかった
だの、あんなにエロ画像集めるのに時間を割くんじゃなかっただの、そう言えば
阪神首位転落したんだった……だらしねぇぞだの、目の前の小説とは全然関係
ないことばかり。
それでもどうにかこうにか短編小説を完成させる。あぁ、久々に作品を仕上げた
気がします。普段ひきこもっているくせに何もしていないのは悪徳です。いやぁ
長編の構想はあって、それのプロットは作っているんですが、これはかなり長く
なりそうなので、完成はまだまだ先。
帰宅したらもう日付が変わる寸前。あぁ、今日も一日疲れたなぁ、なんて思い
ながら鏡を見る。鏡に映るのは鼻髭と顎髭を生やしている眼鏡をかけた男。どう
見ても３０代の面持ち。だが俺はまだ２１。ヤングマンです。そんなわけで鏡の
前でぼそりと「俺、ベッカムみたいじゃないか」なんて言った途端、妹が呆れ
顔で、
「義太夫のくせに……」
せめて浅野忠信とでも言ってくれと妹に述べた瞬間、
鼻で笑われました（涙
学校に行き、批評会を始める。今回は俺、信じられないことの連続でした。何故
なら、みんなベタ誉め。俺がいつも作品を出して批評を受ける立場になると心が
非常にすさむような意見ばかり言われるのに……レベルの違いでしょうかね。
羨ましいと思いつつも大いなる敗北感を抱きながら何とか批評会は終了。いやぁ
この二日の早起きはかなり疲れました。ヘロヘロです。
そんな俺のもとに友人がやってきました。昨日のおもらしビデオを貸してくれる
という友人です。いや、マジで感謝。ありがとうと言っていたら、
「そのビデオ、やるよ」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉ、やったよ、やったよおもらし！
演技でも何でもいい。羞恥に顔を赤らめ、歪め、泣きながらもらすその姿に俺は
激しく興奮します。恥ずかしさがエロだとするならば、エロ大爆発！
そんなわけでかなりいい気分。そのまま先輩達と酒を呑みにいくことに。
場所はつぼ八。一次会どころか、使うのすら久々です。まぁ俺はこういう場所で
金を使いたくないので、あらかじめカップラーメンを食ってから参戦。ですから
注文するものは酒ばかり。
ですが他の人達は食べる食べる。見ていてありえねぇってくらい食います。俺が
ちびちび呑んでいる隣で、目の前で注文しまくり食いまくり。いや、俺もワリカン
なので少し食いましたが、それでも……ねぇ。
お前ら、こういう場で食ったら高いんだから、もっと考えろよ！
そのくせ酒を注文したら心なしか冷たい目線。お前は酒を呑む、俺達はメシを
食う。だから同じじゃないか。ってか、酒の方が高くつくって。なんて見えぬ
圧力を感じましたが、んなこたぁない。食う方が間違い無く高いです。そんな
ペースで酒なんて呑めません。
んなわけで会計は一人５５００円。洒落になりません。俺にしてはバカみたいに
高い値段です。久々に呑みに出て大損です。やぁーってらんねぇ！
二次会に行く話も出たんですが、行く最中に俺は友人の些細なことでムッときて
帰ることに。地下鉄に乗って、電車に乗って……、
乗り過ごしたぁ（涙